半導体のリフロー

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半導体製造におけるリフロー技術は、材料を加熱して溶融・再流動させる工程として、配線層の形成や接合プロセスに用いられてきました。しかしデバイスの微細化が進む中で、リフロー法だけでは十分な平坦性を得ることが難しくなり、新たな技術への移行が進みました。

本記事ではリフロー技術の概要を解説するとともに、現在主流となっている化学機械研磨(CMP)との関係性についても紹介します。

リフローとは?

リフローは、成膜後の絶縁膜や配線材料に加熱処理を施し、材料の粘性流動を利用して表面の凹凸を平坦化する技術です。主に、薄膜形成後の平坦化はんだ付け樹脂材料の流動といった用途で使用されます。

薄膜形成後の平坦化では、CVD(化学気相成長)によって成膜されたPSGやBPSGなどのガラス膜を加熱し、流動させることで基板の段差を埋めます。これにより、後続のCMP(化学機械研磨)工程の前処理としても有効に機能します。

はんだ付けの工程では、リフロー技術が表面実装技術(SMT)に用いられます。クリームはんだを加熱して溶融・接合させることで、電子部品を基板に固定。半導体パッケージの製造においても、はんだのリフロー工程が利用されています。

樹脂材料の流動にもリフローが活用されます。低k材料やSOG(Spin-on Glass)を塗布した後に加熱することで、材料が均一に広がり、表面の平坦化が可能です。

フローとは?

フローは、液体やスラリーの流れを利用するプロセスを指し、主にウェットエッチング洗浄CMPにおけるスラリー供給といった用途で活用されます。

ウェットエッチングや洗浄の工程では、液体薬品を用いて不要な部分を除去することが一般的です。特に、フローエッチング(Flow Etching)では、薬液を流しながらエッチングを進めることで、均一な加工を実現しやすくなります。また洗浄工程では、流動する洗浄液を活用することで、表面に残る微細な異物を効果的に取り除くことが可能です。

CMPプロセスにおいては、研磨のためにスラリー(研磨液)を一定のフローで供給することが重要です。スラリーの流れが適切に制御されていないと、研磨ムラが発生して品質に影響を及ぼす可能性があります。そのため、精密な流量調整が求められます。

リフローが熱を利用して材料を処理するのに対し、フローは液体の流れを活用します。それぞれの特性を理解し、適切な場面で使い分けることが重要です。

半導体製造における平坦化技術の進化

1970年代から使用されていたリフロー法は、BPSG(Boron Phosphosilicate Glass)を用いることで800℃程度の処理温度を実現していました。しかし、微細化が進むにつれてプロセスの低温化が求められるようになり、高温のリフロープロセスでは対応が困難に。特に、集積度の向上に伴い多層配線が多用されるようになると、熱の影響を抑える必要が生じました。

この課題に対応するため、エッチバック法による平坦化技術が登場しました。エッチバック法は、膜の表面を均一に削ることで一定の平坦化効果を実現し、従来のリフロー法よりも低温プロセスへの適応が可能に。しかし、さらに高度な平坦性が求められるようになった1990年代後半以降、CMP技術が主流となっていきます。

CMP(化学機械研磨)は、化学的なエッチングと機械的な研磨を組み合わせることで、ナノレベルでの均一な平坦化を可能にする技術です。これにより、多層配線や微細化が進む半導体プロセスにおいて、より高度な加工が実現できるようになりました。またCMPは特定の層を選択的に研磨できるため、プロセスの適用範囲が広がり、デバイスの性能向上にも寄与しています。

CMPの導入によって、半導体製造の微細加工技術は大きく進化し、現在では不可欠なプロセスとなりました。現在ではさらなる集積度の向上が可能になり、半導体デバイスの高性能化を支える基盤技術として確立されています。

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リフロー法のメリット

リフロー法には、半導体製造における平坦化技術として優れた特性があります。その最大のメリットは、成膜後の絶縁膜を加熱し、材料の粘性流動を利用して表面の凹凸を平坦化できる点です。これにより、配線層間の段差が緩和され、微細な回路パターンの形成が容易になります。

またプロセスの簡便さも利点の一つです。リフロー法は、CVD法や塗布法で形成した絶縁膜に対して加熱処理を施すだけで平坦化が可能なため、比較的シンプルな工程で実施できます。この手法により、高度な制御を必要とせずに安定した平坦化が実現できるため、製造プロセスの効率化にも寄与します。

リフロー法のデメリット

最も大きなデメリットは、高温処理が必要となる点です。リフロー法では、PSG膜を用いる場合に約1,000℃、BPSG膜を用いる場合でも約800℃の高温加熱が求められます。この高温処理は、デバイスの微細化が進む中でプロセスの低温化が求められる近年の半導体製造において、適用が難しくなる要因となっています。

さらに、リフロー法に適した材料が限られていることも課題です。主にPSGやBPSGなどの特定のガラス系材料に依存するため、新材料の導入が困難であり、幅広い用途への適用には制約があります。そのため、より多様な材料に対応できる平坦化技術が求められる場面では、エッチバック法やCMP技術の導入が検討されることもあります。

研磨用途別
CMP装置おすすめ3選
研究開発用の基板
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北川グレステック
DCMシリーズ
北川グレステックのCMP装置 DCMシリーズ
引用元:北川グレステック公式HP
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柔軟性と高い機械剛性を備え、角チップも取り付け可能。金属・酸化・窒化膜、ベアウエハはもちろん材料や関連商品などの研究開発向けに、試作の細かな調整がスムーズに行える卓上型CMP装置。

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荏原製作所
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荏原製作所のCMP装置 F-REX300X
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特徴

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ウェーハ
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岡本工作機械製作所
PNX1200
岡本工作機械製作所のCMP装置 PNX1200
引用元:岡本工作機械製作所公式HP
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特徴

大型基板の高密度配線やTSV(貫通電極)プロセスの複雑な構造に対応した450mmウェーハ用では世界初※の全自動CMP装置。ポリッシュ取り代量の多い工程でも、安定した研磨性能。

ウェーハ
サイズ
~450mm
※参照元:岡本工作機械製作所公式HP(https://www.okamoto.co.jp/polishing-machine)
研磨用途別
CMP装置3選